舘林住建の家造り

軽くて丈夫、高い耐震性

一般に木造住宅は地震に弱いのではないかと考えられてきましたが、
それは誤った認識です。
81年から施行されている現在の新耐震基準を守って建てられた住宅は、
先の阪神淡路大震災でも大きな被害を出していません。
軽くて強いという木の性質を活かし、
さらに構造や補強にさまざまな工夫が凝らされた今の木造住宅は、
地震にも負けないものとなっています。

軽くて強いというのは、建築材料としてとても重要なことです。
地震のエネルギーは建物の重さに比例して大きくなりますから、
重い建物にはより大きな破壊力が働きます。
また、同じ重量のスギ、コンクリート、鉄を比較すると、
スギの圧縮に対する強さはコンクリートの約5倍、
引っ張りに対する強さは鉄の約4倍。
これを見ても、木がいかにバランスを兼ね備えた材料かわかるというものです。

すがすがしい香りで気分すっきり

木のすがすがしい香りによって、
精神的な安定や爽快感を得られることは広く知られています。
例えば、森林浴のような天然のリラクゼーション法がいい例で、
最近はすっかりおなじみになりました。
なぜ人は木の香りで癒されるのか。
その正体は樹木の枝葉や幹などから発散される化学物質にあります。

この研究は70年代から本格的に進められ、
人間に対しては心身ともに健康を増進させる効果があると認められるようになりました。
木の快い香りが心理的な不安やストレスを解消させることも実証されています。
さらに、消臭作用や防虫・殺菌作用まであり、
日本では古くから「総ヒノキ作りの家には三年間蚊が入らない」などの言い伝えがありますが、
これも科学的に裏付けられるのです。

天然素材ならではの質感と魅力。

木を触ったときの感触を思い浮かべてください。
ほのかに温かく、スベスベしていて、なおかつ適当な摩擦もある。
この手になじむ質感はほかの素材では得られません。
これこそ古代より人類が、道具の材料として木を重宝してきた所以です。

人が最初に手にした道具は、手の延長としての木の棒。
それが人類の進化にともない、槍になり、石斧になったりしてきましたが、
柄の部分は常に木材でした。
強度や加工が容易であったことはもちろん、
何よりも扱いやすさが道具として最適だったのです。

では、この扱いやすさはどこからくるのでしょうか。
個人の感覚による部分が大きいため一概にはいえませんが、
一般的に温冷感(あたたかさ)、硬軟感(やわらかさ)、粗滑感(なめらかさ)という
三つの要素によって判定されます。
木はこの3点において、いずれも中間の感触、
つまり「ちょうどいい」という評価を得ています。